2012年9月3日月曜日

OutlookからExchange Serverへの接続について

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Exchange Server 2013 Previewを触っていて、Outlook2007から接続してみようと思ったら、エラーが発生し接続できませんでした。

調査のついでにOutlookから各バージョンのExchange Serverへの接続をまとめてみました。

OutlookのバージョンはExchangeのバージョンに対応していることを前提にします。

 

▶Exchange 2003

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Exchange 2003では、役割的にFront End,Back Endに分かれたが、社内ネットワークのOutlookクライアントからの接続はMAPI RPCを使用して行います。OutlookはBack Endサーバーに直接アクセスします。

Outlook初回起動時に(プロファイル作成)、設定画面でExchange サーバー、ユーザーアカウントを指定してあげて、メールボックスに接続できるようになります。

※MAPI(Messaging Application Programming Interface)とはメッセージを送受信するアプリケーション用にマイクロソフトが作成した規約です。

RPC(Remote Procedure Call)とはリモートコンピュータ上で稼働するサービスを呼び出すためのプロトコルです。

 

▶Exchange 2007

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Exchange 2007では、MBX,CAS,HUB,UM,Edge5つの役割に分割されて、Outlook以外のアクセスはCASサーバーを経由するが、社内のOutlookアクセスはExchange 2003時のようにMAPI RPCでMBXサーバーに直接接続します。

Exchange 2007になって、自動検出(Autodiscover)機能が導入されています。初回アクセス時に、Outlookは自動検出でプロファイルを作成するために必要なExchange構成情報を取得します。こうすることによってExchange サーバーを入力することなく、自動的にプロファイルの作成ができるようになります。

※自動検出の仕組み

・CAS役割をインストールすると、ADにサービス接続ポイント(SCP、CASのURLが含まれる)が自動的に構成されます。

・Outlookの初回起動時にExchange ServerはADの情報を使用してOutlook構成テンプレートを作成します。テンプレートにはAD,Exchangeに関する情報が含まれています。

・OutlookはSCPを使ってCASサーバーで自動検出サービスを検索します。

・Outlookが、必要な構成情報を自動検出サービスからダウンロードしてプロファイルを作成します。

 

▶Exchange 2010

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Exchange 2010では、役割的に2007と変わっていませんが、CASの役割にはRPCクライアントアクセスサービスが導入されました。この変更によって、Outlookは前のバージョンのようにMAPI RPCでMBXサーバーと通信するのではなく、CASサーバーを介してMAPI RPCを使用してMBXサーバーに接続するようになりました。

Outlook起動時に、自動の場合は、2007の時と変わりはありません。手動の場合は、Exchange ServerをCASに指定します。

 

▶Exchange 2013

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Exchange 2013 Previewでは、アーキテクチャが大きく変更されたといえるでしょう。役割が2つ(CAS,MBX)になりました。役割の数が少なくなっていますが、前のバージョンの各種サービスがほとんど残っています。CASサービス、MBXサービス、HUBサービス、UMサービスがMBXサーバーに存在しているので、MBXサーバーの機能が強化され、担当するタスクが多くなっています。一方、CASの仕事は少なくなっています。認証、リダイレクション、プロキシなどの機能しか提供しません。

そのため、OutlookからExchangeサーバーへのアクセスも変わっています。2010では、接続ポイントがCAS ArrayのFQDNになっていますが、2013では、接続ポイントは(ユーザーメールボックスのGUID+@+UPNサフィックス)のような形式になっています。OutlookとCASの間で、RPC over HTTPS(MAPIをHTTPSでカプセル化する)通信が行われます。OutlookはCASサーバーへアクセスして、CASサーバーでユーザー認証が行われたら、HTTPSトラフィックが該当のMBXサーバーにリダイレクトされます。

Outlook初回起動時に、前のバージョンのように、Autodiscoverを使用して、新しい接続ポイントを探します。

 

テスト環境でOutlook2007からExchange 2013に接続してみたが、図のように、ステップ2のところで止まっています。原因はまだ不明。

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