Windows Server 2012の新機能の一つ、仮想DCクローンの実施手順を書いておきます。
※前提条件
1、ハイパーバイザーがVM-GenerationIDをサポートしている
VM-GenerationIDはVMのユニークなIDで、Windows Server 2012を実行しているDCのVM-GenerationIDはDCコンピューターオブジェクトのmsDS-GenerationID属性に保存される。
2、ソース仮想DCがWindows Server 2012を実行している
3、PDC EmulaterがWindows Server 2012を実行している、かつオンラインになっている
1)Cloneable Domain Controllers Groupにソース仮想DCを追加。「Users」コンテナにある。
既定では、Cloneable Domain Controllers グループにメンバーがない。DCクローンを実施する際に、対象ソースDCをメンバーとしてグループに追加する。クローンが正常に終了したら、グループからメンバーを削除する必要がある。
2)クローンに互換性がないコンポーネントやアプリケーションがあるかを確認
Get-ADDCCloningExcludedApplicationListで確認
該当アプリケーションのベンダーにクローンできるかを確認する。
クローンできるのであれば、Get-ADDCCloningExcludedApplicationListに-GenerateXMLをつけてもう一回実行し、該当アプリケーションを許可リストに追加する。実行したら、CustomDCCloneAllowList.xmlというファイルが生成され、C:\Windows\NTDS\フォルダに保存される。
クローンできないのであれば、アプリケーションをアンインストールする必要がある。
3)DCcloneConfig.xmlを生成
互換性のないアプリケーションがないことを確認できたら、New-ADDCCloneConfigFileでDCcloneConfig.xmlファイルを生成する。
New-ADDCCloneConfigFile -IPv4Address 10.10.3.64 -IPv4DefaultGateway 10.10.0.1 -IPv4DNSResolver 10.10.3.64,10.10.3.63 -IPv4SubnetMask 255.255.248.0 -Static -SiteName DefaultSite |
IPアドレス、ADサイト等情報を設定できる。ファイル自体はC:\windows\NTDSフォルダーに保存される。
4)ソース仮想DCをコピー(エクスポート)とインポート
DCCloneConfig.xmlファイルもあり、サポートされていないアプリケーションもない状態で、クローン処理を開始する。
ソース仮想DCをシャットダウンして、エクスポートする。Hyper-V管理コンソールでエクスポートする、またはホストサーバー上でExport-VMを実行する、2つの方法がある。Powershellの場合、以下です。
Export-VM -Name WS1204 -Path C:\ExportedVMs |
仮想マシンをインポートする
Import-VM -Path "C:\exportedvms\WS1204\Virtual Machines\CD3D730A-DB3C-41D2-89B7-F8E26B18C832.XML" -Copy -GenerateNewId -VhdDestinationPath C:\Hyper-V\WS1205 |
5)クローニング処理を行う
クローニング処理に時間がかかるが、やっていることは主に2つ。
a、クローンConfigファイルを作成
b、ソースDCのコピーを作成
再起動できたら、ログオンして、ホスト名やIPアドレスを確認する。ホスト名に”-CL0001”のような文字列が付いている。最大 "-CL9999"、9999台クローンしたことを意味する。Active DirectoryユーザーとコンピューターでクローンされたDCがDomain Controllersに入っているかも確認できる。
参考情報
Virtual Domain Controller Cloning in Windows Server 2012
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